19 11月 2020

E-Warranty(電子保証書):  本物である証明と偽造品の防止

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保証書をデジタル化し、時計自体が保証書に

ウブロは、「AURA」プラットフォームを活用した「HUBLOT e-warranty(ウブロ電子保証システム)」を開始します。ウブロの時計の真正性を、素材の微細構造の視覚認識によって保証します。

 

“ウブロは2009年に時計に電子保証書を採用した世界初のブランドですが、新たに、革新的な「HUBLOT e-warranty(ウブロ電子保証システム)」を開始します。一般的な顔認証と同様、時計を構成する素材の独自性に基づいて認証する電子パスポートと保証システムです。この最新技術の研究開発にはKerQuest社と共同で取り組み、3年以上を要しました。「HUBLOT e-warranty(ウブロ電子保証システム)」では、スマートフォンで撮影することにより、システムへのアクセスと保証書を有効にし、内容を確認することができ、また製品の真正性も検証できます。新たに開発されたこの技術は複雑なアルゴリズムで構成されていますが、保証システム自体は簡単で操作しやすく、複雑な技術と使いやすさが調和したシステムとなっています。”

リカルド・グアダルーペ

ウブロCEO

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「HUBLOT e-warranty(ウブロ電子保証システム)」は、ウブロとKerQuest社が開発した、素材と画期的なアルゴリズムの融合によって、ユーザーエクスペリエンスを大幅に向上させています。時計はその素材の特徴を認識することで本物であると証明されます。偽造品への対抗手段として初めての試みです。

 

保証書と鑑定書は過去のものとなりました。「HUBLOT e-warranty(ウブロ電子保証システム)」によって、ウブロは製造から顧客に至るまで販売時点情報管理システム(POS)を通じて時計の経路と追跡を簡略化しています。「Be first, unique, and different」を忠実に守るウブロは、「HUBLOT e-warranty(ウブロ電子保証システム)」によって時計自体がサービスの新しい世界を切り拓くカギとなる初の技術を生み出しました。シンプルで簡単、効果的に使用を促進させると同時に、偽造、盗難の防止を強化しています。

 

ウブロは2017年からKerQuest社と提携し、アルゴリズムの開発に取り組んできました。その目標は、時計の特徴、つまり時計を構成している素材の微細構造を完全に見分ける技術を開発することでした。このような方法は、40年にわたって素材とその融合により、時計自体の差別化を図ってきた”The Art of Fusion”(異なる素材やアイデアの融合)の達人であるウブロにとっては当然のことでした。さらなる挑戦として、より広い意味で素材を見分けることは数年に渡って研究されてきましたが、実際に一元的に確認することは難しいままでした。スマートフォンと、特にカメラの解像度の進化に加え、人工知能の進歩によって、ウブロとKerQuest社は、時計の視覚認識を初めて完成させることができました。

 

ウブロの時計は1つ1つが唯一無二です。工房から出荷された同じモデルの2つの時計であっても、微細構造の特異性によってその違いを識別することができます。ウブロが直面した課題は、特異性を信頼できる実用的な方法で、どのようにして読み込み、処理するかということでした。「HUBLOT e-warranty(ウブロ電子保証システム)」は、すべてのウブロ ウォッチおよびモデルの特異性を一元的に認識することをベースにしています。

 

主要技術については工房の中枢部で開発され、いわば「時計のパスポート」のようなものが確立されます。特別に設計された光学式リーダーは、各細部のディテールを極めて高解像で撮影し再構築します。全ての時計は一つずつ、生産された際に必ず「撮影」されます。時計がブティックで販売されると、POSが「HUBLOT e-warranty(ウブロ電子保証システム)」アプリケーション(スクリーンに表示される複写イメージに重ね合わせて時計のヘッドを撮影する)を使って保証を有効にします。この写真がシステムに送信されて処理されます。時計が一元的に正しく同定されると、保証が自動的にアクティベートされます。時計が識別され、本物であることが確認されれば、「HUBLOT e-warranty(ウブロ電子保証)」を受け取り、「ウブロティスタ」コミュニティにも簡単に参加することができます。

 

特別な「HUBLOT e-warranty(ウブロ電子保証システム)」アプリケーションもあります。これよって、製品の真正性の確認、製品の保証内容の閲覧など、新しいサービスをお客様が簡単に利用することができます。保証データを紛失したり、保証を新しい所有者に書き換えずに時計を販売した場合には、Google Play StoreおよびApple Appで入手できる「HUBLOT e-warranty(ウブロ電子保証システム)」アプリを使って製品を一元的に識別することで、その時計と保証に関するすべての情報にアクセスできるようになります。盗難にあった時計の転売を防ぐこともできます。

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「HUBLOT e-warranty(ウブロ電子保証システム)」の技術は、2020年からウブロが製造した全ての時計に対応しており、ウブロの全販売店で導入されます。パリ・ヴァンドームのブティックにはこの技術が最初に導入され、すでに1年以上が経過しており、スイス国内の直営ブティックおよび販売店でも使用されています。その他の地域でも、今後数カ月以内に使用可能になります。2020年より前に製造された製品の場合は、次回のアフターサービスの際に登録され、それから新しい「ウブロ e-warranty」システムをお使いいただけるようになります。それまでは従来通り、電子保証書が有効です。

 

今回も、ウブロはユーザーエクスペリエンスを常に開発の中心とし、このテクノロジーを活用してお客さまに新しいインタラクティブな機能を提供します。

 

2009年、電子保証書のパイオニアに

2009年、ウブロは同社時計にWISeKeyテクノロジーを搭載する世界初の企業の1つになりました。この保証書は購入時にアクティベートされ、ツーファクター認証(暗号化キーと時計のシリアルナンバー)で機能します。このテクノロジーは、USB保証書リーダーと組み合わせ、顧客がHublotistaコミュニティーに参加することをすでに実現しました。2015年、これが進化し、接触電子チップがNFC(近距離無線通信)テクノロジーに置き換えられました。

 

「HUBLOT e-warranty(ウブロ電子保証システム)」は、LVMHが開始した「AURA」プラットフォームに参加します。

ウブロが開発した新しい保証システムは、偽造品と戦い、製品ライフサイクルを追跡する世界のトレンドの一環であり、LVMHが開始しました。「HUBLOT e-warranty(ウブロ電子保証システム)」は、高級ブランドを対象にした「AURA」プラットフォームに保存されます。マイクロソフトとブロックチェーン企業のConsenSysによって開発された「AURA」は、顧客が製品を追跡し、その真正性を評価することを支援するために設計された初の国際的なブロックチェーン・プラットフォームです。高級ブランドによって高級ブランドのために設計された「AURA」は、特に素材の出所の追跡と知的・創造的財産の保護を可能にします。